| 立教大学 企画講座E 事業継承論 「地方発!老舗企業をブランドにして世界へ発信!」より抜粋 |
■サムライニッポンプロジェクト――岡崎を世界へ!! 安藤氏の出身は愛知県岡崎市。愛知といえば…名古屋は知っているけど、岡崎って?そう思う人も少なくないだろう。しかし、岡崎は徳川家康の生誕地であり、三河武士の故郷、そして八丁味噌などの特産品も多くある。 優れた商品力や魅力を持っているのになぜか知られていない。そんな岡崎を盛り上げたい、こんな気持ちを同氏はずっと持ち続けてきた。そこで、同氏が仕掛けたのが、「三河武士サムライブランド」。岡崎の地域産業を統一ブランドでひとくくりにして売り出すという“ブランディング戦略”である。 同氏は、日本でビジネスを立ち上げる前に、アメリカの商品の買い付けなどの仕事をしていた。その際に、同氏が感じたことは、日本の歌舞伎などの伝統芸から、宮崎駿や北野武、さらには秋葉原やアニメなどまで広く世界から興味をもたれている、ということだった。日本人は、伝統芸能は高等なもので、アニメや漫画は下等なもの、と上下をつけたるが、歌舞伎もアニメも同じように日本の大切な“文化”である。 そこで、同氏がブランドイメージとしたのが、“サムライ”。Webサイトを参照して欲しい。Webサイトでは、侍をアニメーションとコラボレーションさせた。 このプロジェクトの商品第一号となったのは“サイダー”。岡崎=サイダー?と思われる方も多いだろうが、この地ビールならぬ地サイダーは、米やビールをまとめて買ったときについてくるいわば“おまけ”であり、地元の人々には古くから愛されていた商品であった。これまでは、1本84円で月100本ほどの出荷量であったが、“サムライブランド”として生まれ変わったこの商品は、一本200円で月1万本も売れる大ヒット商品「三河国サムロックサイダー」へと大変身を遂げた。 このサイダーに加え、八丁味噌や和蝋燭、きしめんなど岡崎の名産品が、中身はそのままに「三河国サムロック八丁味噌」「三河国サムロック和蝋燭」「三河国サムロックきしめん」に変身。 統一ブランドの“サムライ”を背負った岡崎の製品たちは、いまや、表参道ヒルズや東京ミッドタウンやビッグサイトなどで売られたり、ナチュラルローソンとのタイアップで売り出されたりなど、常にメディアから注目される存在となったのである。 |
■中小企業に“情報発信力”を 池袋駅西口を出て右手に見える、赤地に黄色でMという文字が描かれたビビッドな看板。これを見れば世界中の誰もが「マクドナルド」を想像するだろう。これはすごいことだと同氏はいう。どんなに優れた商品でも、情報発信力がなければ流通はしない。そして「流通していなければビジネスではない」のだ、と同氏は言う。 このようにして選ばれた商品が、同じブランドを背負う同じ“仲間”となる。しかし、それは同時に一社がこけたら全部がこけるという危険も孕む。しかし、同氏はこれは「性善説のビジネス」だ、という。 |
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